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Author:幸子
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家族を知り愛を知る

人生で1番のお花見

お昼頃病院に到着。
まだしっかり咲いている桜たち。
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今日土曜は雨予報だけどまだ降ってなかった。
着いたら病室にオカンがいなくて詰め所に行ったら、そこで車イスに乗りご飯を食べさせてもらっていた。
目の届きやすい場所で見てくださっているのはとてもありがたいし優しさを感じる。
このまま散歩に連れて行っていいかと聞くとOKの返事♪やった~☆ナイスタイミング~♪
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念願のオカンとのお花見が実現。
そして今日はなんと、こちらの問いに反応がある、言ってる事はめちゃくちゃでも受け答えがまあまあできる状態に復活していて驚いた&嬉しかった。
ということはやはり去年脳出血で倒れた時みたいな感じで、術後暫くは脳がある程度機能を取り戻すのに時間かかっていたということなのかな。
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桜に目を向ける事はほとんどなかったが、なんとなくお花見だという事は理解してるようだった。
なんとか雨も降らずだったし、見納めのこの時期、最後に一緒に観れて本当に良かった。
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入院してから、TVに関心を持つことはなかったオカンだったが、今日はTVから出てくる声に反応を示し目を向けていたオカン。
そして、私の青春そのもののか~くんがまさかの登場で1人で興奮していたら、
「あんたもほんま好っきゃな。」
とオカンに突っ込まれて相当ウケた件、笑。
か~くんなしで今の私は存在しないと言い切れるほどのストーリーがある。
オカンを連れて舞台観に行った事もあったなぁ。
今日は調子良さそうだったし、か~くんのことしっかり覚えていてのツッコミだったら嬉しいな。
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頭の傷は綺麗になりつつあるんだけど、
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何でこんな事になるのは解らないが(先生に聞くの忘れてる)
首から肩にかけては、術後からそう変わらない。エグい。
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2014年4月5日。
我が人生で一番のお花見。
いや、また来年も一緒に見れたら、今日が一番ではなくなるかも。
今日のオカンを見ていると、あと10年くらい生きそうって、思っちゃったんだよね、笑。
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まだ散らないでね。

桜満開宣言。見事に咲いた桜たち。
今年はほんと特別に綺麗だ。その生き生きとした姿にジェラシーさえ感じる。
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近所の桜並木。
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病院の桜並木。
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桜満開宣言があったと思ったら、お天気が崩れだした。
雨にあたり散りだした桜たち。
まだお母さんと一緒に観てないよ。
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術後1週間。頭の包帯が取れたオカン。
顔のむくみも思ったほど早く引いた。
しかし、話しかけてもほとんど反応がない・・・。
手術前はあれだけダイヤの事を思い出していたのに、
今はダイヤのダの字も聞かない。
珍しく反応があった時。
私「ダイヤちゃんの事覚えてる?」
オカン「そりゃ覚えてるよ。」
ホっとしたようで、ホッとしない、複雑な気持ち。

今日は昼行けるから、もし連れ出せるなら病院の桜並木を車イスで散歩したいけど、
土日と雨予報になっている。
それが桜だと解らなくても、春だと感じられなくても、一緒に観たいよ。
小さい頃から、働いてばかりだったオカン。
そんなオカンが仕事から帰ってくるのをひたすら待ち続けていた、小さかった自分をこのごろ良く思い出す。
あの頃からずっと、オカンを待ってる気がする。
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手術無事終了。恵みの雨ですか?

手術前夜。病室へ行ったらオカンのヘアスタイルが変わっていた。上手にカットしてくれていた。
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切られて開けられる所は綺麗に剃られて。怖い。。。
本当に良いのだろうか、、良かったのだろうか、、ときっと私は自分に一生問いかけ続けるのだろう。
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メモとペンとくれというオカン。まるで最後かのように何か伝えたいようだったが、何を書いてるかさっぱり解らない。
手術が終わったら伝えたい事が伝えられるようになってるといいね。というかそれは私の願望であり、
どんな方向であれオカンが望んでる事が叶ったらいいなと思う。
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そして手術が終わり、数日経った。自身の体調不良もあり中々書く気力もなく遅くなった。
3月26日が手術日だった。4月と言われていたが担当医が代わり早くしてもらえたのだ。
担当だったチャラい先生が今月末で移動になるとの事で手術を含め引き継いで下さったのがその上司の方。
さすがベテランだけあって手術の段取りも素早く、日々状態が悪化していくのが解っていながらそれをダラダラ待つような状況に疑問を抱いてこともあり先生の迅速な対応に感謝した。
そしてこれまた冗談も言える感じの壁を感じない話しやすい先生。
元の先生だったら何かとスムーズにはいかなかったろうと思う。
普通このタイミングで担当医が変わるなんて不安定に働きそうな気がするがオカンの場合はラッキーだった。

手術日はあいにくの雨。恵みの雨となりますように願った。
雨の中チャリで病院まで行くのは今回入院して初めてだ。
また今回のストレスがたたってか数年ぶりに私が風邪を引いてしまい、
また予定外に生理まで来てしまうというこのタイミングで絶不調。
風邪が移っては大変だしこんな病人が重症患者に寄り添ってるなんてどう考えても良くないのだが、寄り添ってられるのは私しかいないのでマスクを何枚も重ねてこれで大丈夫だろうと思い込ませる感じで。
この悪条件が重なる感じ、病院行くのに車に轢かれてもおかしくないようなキチガイ運を抱いてる気がして、より一層気を引き締めてチャリを走らせた私。
手術は朝9時からスムーズにいけば6時間を予定。
こないだ手術日を伝えたらまるで他人事のように反応薄かった糞ジジイ。
そしてどうでもいい事ではすぐ仕事休むくせに、手術の日は仕事だとぬかしやがる糞ジジイ。
そして手術当日、朝7時。
起きたら糞ジジイも起きてて何やら準備していた。
仕事なら寝ている時間帯。え?まさか病院行く気?
「今日仕事ちゃうん?」と聞いたら、今日は仕事休み(定休日)やと言う。
ほんと適当なことばかりいう。
手術前にケンカにでもなって無駄なエネルギー使いたくないので、
お前こそ頭の病気じゃないのかと心の中で突っ込んでひとまず終わらせた。
そんな訳で糞ジジイはマイカー、私はチャリで病院へ。
別行動。完全に壊れてる家。
ついたら手術着に着替え穏やかに寝ていたオカン。興奮状態じゃなくて良かった。
そして目を開けて糞ジジイの顔を見たとたん笑うオカン。
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その仕草は乙女そのもの。
このような状態になっても糞ジジイに対する不信感な発言を度々耳にしたが、好きだからこその発言なんだね。
私は違うとハッキリ言っておくが。

手術室に入る前はこれが最後という事になるかもしれないという気持ちで送り出しはするが
こういう時にかける言葉が見つからない。
今回死の宣告をされて最後の最後にどんな言葉をかけようか考えてみたが本当に見つからない。
こんな残酷な世界はなくなってしまえと思ってるし二度と産まれたくないと思ってるからドラマとかでありそうな「産んでくれてありがとう」とも言いたくないしみたいな。
大切な人に最後にかける言葉も見つからないなんて、残酷さで満ちた一体どれだけ悲しい世界なのか。

手術室に入る前、珍しくオカンから手を握ってきた。
今から手術だというのは解ってたんだろうか。
そして私に「来てくれたんやね」と目を潤ませていう。
手術前夜、看護師さんは手術の事を理解してるようだ、今日はまともだったと言っていたが、私が行ったときはご飯の食べ方も解らなくなってる気配を感じた。
そして機嫌が相当悪かったというのもあるが、あれだけ毎度がっついていたご飯も一口ほどしか食べずで。
そして話を聞いていると私が死んだ、もしくはどこか遠くへ行ってしまった事になっているようだった。
オカン「来てくれたんやね」
わたし「今から手術やで。オカンは生命力強いから大丈夫やで。」言葉が見つからない中出た言葉で手術室に送り出す。

延命措置的な位置づけの手術だけど命を縮める可能性だってある訳で。
何が起きてもどんな状況になろうとも覚悟はできているがやはり当たり前に緊張した。
だけど大腿骨骨折の時、大腸がんの時、腎臓結石の時、肺ガンの時、
今回の脳腫瘍で5回目の手術。
手術待合室での時間の過ごし方にずいぶん慣れてる自分がいて。
去年の肺ガンの手術が最後でもう2度とこの部屋で待機する事なんてないと思ってたのにね。
しかも脳の手術だなんてね。。
それに向き合うたびに自分自身は成長している?それが何?
昔は辛い出来事を乗り越えるたび人生が有意義なものになる、苦労は人生において収穫でしかないと考えていたが、
今はそんなんなもの知らないしどうでもいい。
動物問題に向き合ってそう思うようになった。
私が苦労したところで動物が救われる訳じゃない。
今日もあっちこっちで人間の都合で犬や猫がガス室に放り込まれ殺され、毛皮や肉や人間の嗜好品の為に檻に詰められ精神異常をきたすほど苦しむ時間を送るしかない、生きたまま殺されていく動物達がいる。
世の中には魂のレベルアップを目的にして生きてるような人が沢山いる。
そしてそういうスピ系の方達の多くは、いわゆるプラスといわれる視点で生きることで良い現実を引き寄せる的なことを言うが、
現実社会は病みまくって病みまくって病みまくる一方だ。
動物達は虐げられ続け問題は改善されるどころかとにかく酷い。とことん酷い。
結局魂の成長を意識したところで自己満足で終わるだけではないのか。
社会的弱者はどんどん追い詰められ、資源もどんどん食い尽くされこの地球がどんどん破壊されていく。
そんな者たちの声には耳を傾けず今さえ良ければいいという人間の欲どおしさがそこら中に溢れている。
それぞれの魂の成長は今このとき最高に積み重なっているはずなのに、現実はひどくなる一方。
個々の魂の成長はこの醜い社会を少しでも良くしていくために大して役に立ってないではないか。

手術開始から約3時間経った12時30分ごろ。
担当の看護師さんらが何やらバタバタしだした。
聞くと「今手術終わったと連絡ありました!」と。
そして部屋が移動になるので準備してくださいとの事。

え、、ちょっと待って、、約3時間だなんて。あまりにも早すぎる、、
手のつけようがない状態だったら開けて早々に閉じることもあると聞いていたから、失敗だったのだと思った。
なんて事をしてしまったのだろうか、一体私はなんて選択をしてしまったのか。。
ただ傷つけた、ダメージを深くしただけではないのか、、そんな気持ちでオカンの帰りを待つ。
手術は担当の先生ともう1人ベテランの部長クラスの先生が2人でやってくれた。
その2人の先生に押されて帰ってくるオカンのベッドが帰ってきた。
オカンよりも先生の表情が気になる。。そこから何だか暗い雰囲気を感じ取ってしまう。
やっぱり失敗だったんだ、、、
そして先生が手術の事を告げてきた。
先生「予定通り終わりました。」
わたし「え???凄く早かったですよね、あまりに早いので失敗だったのかと・・・。」と私。
先生「時間多めに見積りすぎました。あと時間はできるだけ短いほうがいいんで集中して早く終わらせました。」
まさかの大成功という事になる件に、ビックリで^^;
良いのか悪いのかは解らないがオカンの運の強さを感じずにはいられない。
そしてホッとした事はい言うまでもないが、悲しい事にそこに喜びを感じはしなかった。
だって、これで助かる訳じゃないから。
先生によると、手術中気になったのは痰が酷いとのこと。
恐らく肺が良くないのだろうが、今度内科の先生とも相談しながら方向を決めていくが、これからどうなるのか、どうしたらいいのか、どんな嵐が待ち受けているのか、全く先が見えなくてただただ不安になる。
一先ず手術が成功したこと、オカンが順調に回復してくれるようそこに集中するしかない。
そして、手術を終えた痛々しいオカンの姿を見て、ホッとした気持ちも消える。
いつかどこかで聞いた、「脳は神の領域」みたいな言葉が思い出され、
私はとんでもない罪を犯してしまったのではないかという気持ちでいっぱいに。。。
そしてこの数時間でこの頭が開けられ脳がむき出しになり閉じられたことがこれまた信じられなくて。
この現実が幻のように感じられた。
この現代社会が恐ろしくも思えた。
先生によると術後は興奮しやすいとのこと。
術後は頭にまだ血を排出する為の管が通っているため絶対安静にしないといけないのだが、案の定今さっき手術を終えたとは思えない暴れようで、何度も起き上がろうとして危険極まりなく、激しく監視が必要、私もトイレに行くこともできないしこのままだと家にも帰れない、、となって、
足&胴体&手に加え肩も抑制する事に。
それで少しは落ち着いたが暫く観察が必要と、一旦家に帰った糞ジジイにもう一度来てもらい、ダイヤの散歩させるため私は一度家に帰った。
糞ジジイが散歩に行けたらいいのだが、ノーリードで適当に散歩するのが目に見えるので危険で行かせられないのだ。

オカンは幸い、麻痺も出ておらず運動機能的な後遺症はなくそこは安心したが、話しかけると
「どちらさんですか?」
そして「助けて頂いた方ですか、、、ありがとうございます、、、」と泣き出す始末。
認知機能が悪化してしまったのだろうか、、。
まだ手術したばかりなので落ち着いてみないとはっきりとは解らないが、認知的な面が少しでも改善されてほしいという願いもありの手術だったからそんな姿を見るのはとても悲しい。
そして、手術翌日の夜からご飯の許可が出たオカン。スムーズだ。
48時間ぶりのご飯。といっても手術前夜ほとんど食べてないからもっとか。
自分で食べるのは厳しそうだったので私が口に運んだ。
不安定ながらも完食。ちゃんと食べれるまでになって良かった。
オカンが少しでも穏やかな時間を取り戻せますように。
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山あり山あり山ばっかり

去年脳出血で運ばれたときは桜の季節を過ぎた頃。ここの桜並木が綺麗だと聞いたね。
その桜を見るということは、またここに入院してしまっているという事になるから、その時は見たくないと思った。
だけど今すぐ命が消えてしまうなら、少しでも一緒にいたいと、一緒に見たいと願ってしまうような今がある。
あの時は希望を乗せて歩いた道。
今はそれが見えず、絶望を抱えたように歩いている。
同じ道がこうも変わって見えるなんて。
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手の施しようがない状態だと、死ぬのをただ待つだけなんだと、そんな気分でいたから、
リハビリが始まっていると聞いたときは変な感じがした。
オカンの命をまだ諦めてないよと言われてる気がした。
と同時に諦めてしまっているのでは私ではないかと情けなくなった。
去年一番お世話になった、たつみ先生に支えられリハビリ室へ行くオカン。
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オカンの笑顔が見える。
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大好きな先生たちとまた触れ合うことができて、この時間だけ見ると、ここにまた来た事が良かったのではないかと思えてしまうほどオカンが幸せそうに見えた。オカンは幸せだと思えた。
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先生に聞くと前日とは全く別人のようにこの日は調子が良かったというオカン。
若いエキスを吸えて嬉しいとか、こんな男前と触れ合えて嬉しいとか、そんなユニークな一面さえ覗かせるオカン。
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私もお気に入りのイケメン先生と再会できて嬉しかったりしたという、笑。
しかし結婚して子供もいると知り、個人的にはショック受けるばっかりで、笑
先生にマッサージしてあげるオカン。オカンの意思から始まったみたいだが、これも良いリハビリ。
先生と触れ合えて羨ましいぜチキショーとか、そんな様子を内心羨ましく見つめる娘、笑。
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穏やかな日もあるが、
行くとめちゃめちゃに壊れているオカンに出会う事は多々。
この日は、シーツを破り、お箸をボキボキに割ってしまっていた。
ストレスを感じると破壊的になるオカン。
それにしてもお箸割るとか凄い力。
脳の状態を知ってるだけに、どこからそのパワーが来るのか不思議だ。
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先日の検査結果、詳しい病状説明を受けた。
右の脳のほとんどが腫瘍で侵されているような状態だという。
そして、去年脳出血した反対側、前頭葉の左側にも腫瘍が発見された。
精神異常レベルはオカンが受けてきた脳のダメージの積み重ねだ。
人間らしくある場所がどんどん壊れていく。
検査結果を見るといまここまで動けてる事が不思議な位らしい。
それが生命力によるものなのか、なんなのかは解らないが、
少しだけ希望が見えたような気がした。
そして、手術を勧められた。
右半分の腫瘍の一部を取り除いてあげることで症状が少しマシになるかもしれないという。
ただそれは根本的な治療ではないし、リスクも勿論ある。
取りきれない部分は放射線治療でと言われた。
手術すれば延命の可能性は広がる。
何もしなければ、腫瘍が神経を圧迫してだんだん体が動かなくなっていき、吐き気などをもよおし初め、意識障害に陥いり死に至るだろうと。
手術するかしないか、決めて欲しいという。

なんせ支離滅裂な状態なので、それがオカンの意思を伴っての発言なのかは解らないが、
チコちゃんの彼氏が以前脳梗塞か何かで倒れて奇跡的に助かったのを思いだしてか、
ある日、私も同じように手術してくれと病室で訴えていた時があった。
そんなオカンの声を聞いて、オカンはまだ自分の命を諦めてないと感じたから、
手術できるなら手術する方向でとどこかで思っていた。
しかし、実際その状況になると悩んでしまった。
どっちがオカンにとって幸せなのだろうか、、。
オカンの意思確認ができない状態だから、私が決めるしかない。
オカンに聞いてみるも理解できないから返答ない。
自分がオカンならどうするだろう。
そんな問いかけをしても自分自身ですら答えがでなくて、、。
手術できるならして可能性にかけようと思っていた気持ちを優先して、
手術する方向でほぼ固まってはいるが、とても複雑な気持ち。

ただお金があれば手術してやりたい事があるというのは決まっているのだが。
お金を残してやれない事が相当悔やまれるのか、開運財布をやたら欲しいと言って来たり、入院前からお金に対する執着が凄かった件。
そしてオカンがなんとしてでも当てたかった宝くじの発表が14日にあったがダメだった。
執着してない私も今回ばかりは当たりますようにと願ってしまった。
お金があるないで、命の扱いに差が出てきてしまうなんて、ほんと嫌な世界だ。
借金してでもそれをすべきか、迷う。
それというのは、高濃度ビタミンC点滴療法。
保険きかないから、月20万くらいかかりそう。
せめて半年はやりたいのだが。
そうでなくても生活厳しいのに一体そんなお金をどうやって作るのか。
それさえ解らないのにただやりたい気持ちだけが溢れる。
それをやって効果が出たら、同じように苦しんでる人たちの希望にもなる。
効果なくてもやってみたことは無駄にはならないと思う。
こういう状況になって借金は作っても、貯金してこなかった自分を恨んだ。

昨日16日は、今の状態ならOKということで数時間だけど家に帰れることに。
毎日ダイヤを思い出しては泣いていたオカン。
ダイヤが死んでしまっていると思っていたようなオカン。
だけどあれだけ毎日ダイヤダイヤと言っていたのに再会しても反応が薄かった件。
ダイヤも嬉しいのと同時に戸惑っていたように見えた。
脳がやられるというのは本当に恐ろしい。
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13時から19時までの外出許可。
家では急に化粧しだしてありえない色の口紅を塗ってみたり、
引き出しをいつものように訳わからないまま片付けたり暫くは落ち着かない様子だったが、
その後横になってテレビを見ながらうとうと寝てしまったオカン。
病院では良く眠れてない様子だから、久々の家で安心したのだろうか。
心配していたトイレも何とかなった。
久しぶりに穏やかな時間を過ごせたのではないかと思う。
だけど帰り際になり、パニクり始めるオカン。
家を出ようとすると次から次へと違うことをやり初め全くいうことを聞いてくれないオカン。
(こっちの言ってることが理解できない状態だからこの表現は間違いかもしれないが)
違う方向に向かうので、そっちちゃうで、こっちやでと体に触れると
「あんたのその冷たい手嫌いや。触るな!!」と逆ギレする始末。
そしてそういった暴言を吐くことは多々でそのキレ方が半端ない。
注意されたと感じるとキレまくる。
一体どうしろというのか、もうどうしようもないと何度感じたことか。。
病院へ帰りたくないという気持ちの現れだったのかなんなのかは解らないが、こんな様子ではもう2度と家に連れて帰ってこれないと思ってしまったほどまいったし最後に私もダメだと思いながらも少々大声あげてしまった。
本当に疲れる。
家を出るときダイヤに声をかけるオカン
「元気なって戻ってくるから待っといてや。」
その声はまともだったのだろうか?オカンだったのだろうか?
どことなく決めかねていた手術。その発言を聞きやはり手術はやってみようと思った。
帰りたくない場所へ。ただいま。おかえりなさい。
このクマは自分の病室がどこか解りやすいようにと看護師さんがつけてくれたもの。
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そして今日17日、仕事帰りに立ち寄ったら、普段向こうから積極的に話しかけてこない看護師さん達が話かけてきた。
「今日は荷物をまとめて家に帰ると病室を出て行ってしまって、いう事聞いてくれなくて大変でした。」と。
そして「娘さんの事を酷い人間だと言ってましたよ。」と。

「皆さんにも暴言吐いてるかもしれませんね、、すみません。」と私。
「慣れてるから大丈夫ですよ。」と看護師さん。

そう言ってはくれるが、自分がそうだからわかる。
ロボットじゃないから傷つけてしまっている事だろう。

今日は相当調子が悪かったようだ。
部屋に入るとなぜ帰られてもらえないのだとベッドの上でパニクっているオカン。
そして相変わらず乱れた部屋。行く度に片付けやらで追われる。
新品のおむつがビリビリに破られたいたり、あらゆるものが行方不明になっていたり、
持っていったタオルやら衣類と使用済みおむつを同じ袋に収納して全てオシッコまみれになっていたり、
ゴミ箱にスリッパを捨てていたり(これは家に帰るからもう必要ないと思ったのだろう)、
ティッシュが無駄に捨てられていたり、資源とお金の無駄遣いにもなっていて
病気だから仕方がないと分かっていてもお願いだから止めてくれとムカついたり祈ったり。。。
私までそのうちおかしくなりそう。
そして今日はオカンを見ていて、
まるで何か悪霊にとりつかれているのではないかと思ってしまったあの時を思い出した。
そう、チコちゃんを思い出した。

今日は杖なしでスタスタとトイレに歩いていくオカン。
え??考えられない、、。あんた誰?っと思ってしまう。
「思ってることハッキリ言ってスッキリしたらどうや?死んでしまえと言ったらどうや?」
とまるで違う人格の誰かが私を誘導しようとしてるような、試されてるような気分になったり。
昔からトラブル続きのような家庭環境なので悪霊にとりつかれている事は不思議では全くないのだが、帰り道そんな事を思い出して背中が震えた。
くっそ~。
何が悪霊やねん。
そんなやつには絶対負けないから。
いないかもしれないけど、笑。
負けてたまるか。

入院3日目、4日目。ついにベッドに。

昨日今日は仕事だったけど幸い仕事が早めに終わったので急いで家に帰りダイヤの散歩を済まし夜の病院へ。
オカンが心配でたまらない。1日1度は顔を見たい。少しでも同じ時間を共有していたい。
病院へ向かう道中毎度祈っている。「どうか悪化していませんように・・・」

入院2日目までのまとも具合の高かった反応が嘘のようにオカンの様子は一変していた。
脳腫瘍のむくみを取るという薬(ステロイド)を飲みはじめた影響もあるのだろうか!?
知らない人が見たら完全に精神異常者という事になるだろう・・・。
オカンの頭ん中で沢山の物語が展開されているようだ。

入院3日目。
足をベッドに放り出し、横になっていたオカン。良くこの体制をしている。
左脚が思うように動かないというのもあるのだろう。
辛い・・・
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そして私の顔を見るなりダイヤは大丈夫だったかと聞き、突然泣き始める情緒不安定なオカン。
いつかダイヤが玄関から誤って出て行ってしまった事を思い出しているようだった。
そして少し部屋から離れて戻ってきたら、オカンが違う人の部屋から出てくるのを発見でビックリ。
前日あれだけ歩きづらそうだったのに、今日は杖を持って比較的軽快に歩いているからこれまたビックリ。
運動機能がUPしたのはむくみを取る薬の影響もあるのかもしれない。
麻痺などが改善されると聞いたから。ただ脳腫瘍が改善されるわけではない。
看護師さんに注意してみていただくようにお願いし帰宅。

帰ってオカンが寝ていた部屋を整理していたのだが、、
ベッドの下に使用済みオムツが沢山隠されていた。。
引き出しの中を見ると管理できなくなってしまった薬の山。
ハガキに書かれたメッセージ。
至るところにオカンのSOSが溢れていた。。
涙が止まらない。。。
退院した途端、勘違いに安心しきって簡単に目を離してしまった愚かな娘。
本当に、本当に、、ごめん。。

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入院4日目。
オカンはベッドの上で苦しみもがいていた。
ついに・・・
手首をベッドにくくりつけられ拘束されていた、、、。
なんと悲しいことだろう。
何も悪いことしてないのに・・・。
身動きもできないような小さな檻に閉じ込められている動物たちの姿と重なる。
そしてこの状態に反対と言えないこの苦しみ。
チコちゃんも、精神病院に入れられたときこんな風にされていたんだよね、、。
まさかオカンのこんな姿を見ることになるなんて、チコちゃんもあの世で涙しているだろうか、、。
ケガの防止など、オカンのメリットを考えてという事もあるのだが、
こんな目に遭わさないといけないなんて、病院での生活はやっぱりリスクも大きい。
話を聞くと昨夜は寝ずに動きまくってたようで夜勝手に徘徊したりいろいろと酷い状態だったよう、、。
他の患者さんもこんな風になるのか聞いたが、
転移性脳腫瘍だけでなく、脳梗塞と脳出血でダメージを受け続けたオカンの脳はやはり痴呆的な症状もひどく出てるようだ。
せめて私がいる時はと外してもらった。
帰ったらまた拘束されるのかと思うと中々帰れなかった。

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そして今日は手が思うように使えない状態にも関わらずおむつを破ってしまったり、オカンの活動力にビビらされた。
シモの事は相変わらず気になって仕方がないようだ。
そして、今日はやたらダイヤを剥製にすると言っていた。
こんなに悲しい状況なのにオカンの発想のユニークさにたまに笑ってしまう。
笑ってる自分が心から笑ってるのかは解らない。
そうでもしないと自分を保てないからなのかもしれない。
これからどんどん状態が悪化していきオカンはもっと苦しんでいくのだろうかと毎日先の事を考えては同じような状況にあった人のブログとか検索してみたり自分の精神状態も不安定ぎみ。
今日は仕事中何だかずっと体が震えてる気がした。
しっかりしろ、自分。
私までどうにかなったら、それこそおしまい。
周りに話が出来る人が誰もいないから、こうやってブログに記し吐き出す事で、
多少精神のバランスを取れているだろう。

それにしても・・・
脳梗塞に脳出血。挙句の果てに転移性脳腫瘍。
ドラマでもこんな展開見たことない。
魂の成長?それでどうなるの?苦しむ動物や人間がいなくなる訳じゃないよね?
ほんと人間を作った誰かさんて残酷で自己中だわ。